News - 2011年
其他:栗林みな実『stories』インタビュー
2011年8月25日 (木)
栗林みな実『stories』インタビュー 4 |
2011/10/24 13:00:00まで |
栗林みな実『stories』インタビュー 3 |
2011/10/23 13:00:00まで |
栗林みな実『stories』インタビュー 2 |
2011/10/22 13:00:00まで |
栗林みな実『stories』インタビュー 1 |
2011/10/21 13:00:00まで |
from アニカンジェイピー
以下是訪問內容的轉載:
栗林みな実『stories』インタビュー 1
栗林みな実の原点である、PCゲーム『君が望む永遠』。その発売日である2001年8月3日から10年を経て、栗林みな実の生み出した“物語”がここに集結、今度はそれぞれが栗林みな実という物語を語る一片となり、彼女の10年を雄弁に描き出す。
アルバムの中に“流れ”を作りました(栗林)
――ファン投票で20位までに入った曲に、栗林さんが入れたかった曲を加えてラインナップを決めたとのことですが?
栗林
はい。最初、「14曲ずつぐらいの2枚組に」という話があったんですね。そこで、ファン投票で選ばれた20曲を調べてみたら、私が作詞作曲したものが10曲、それ以外が10曲という内訳だったんですよ。なのでそこに、私が自分が作った曲、いただくか作詞だけ手がけた曲をそれぞれ4曲ずつ選んで、2枚のアルバムに分けました。全曲を投票で選ばなかったのは、自分がどうしても入れたい曲があったのと、(投票結果の)全体を見て、アルバムとしてのバランスを取りたかったからですね。でも、私が入れたかった曲の多くは上位に入っていましたし、20位までに入らなかった曲でも、そんなに票差はないんですよ。
――確かに得票結果を見せていただいても、突出していると言えるのは1、2位だけで、各位間の差は非常に小さいですね。今、「バランス」と仰いましたが、気をつけたポイントは何でしたか?
栗林
まず、並べて聴いた時にいい流れが出来るようにしました。例えば、ディスク1の後半なんですけど、アージュ作品でまとめてあるんですね。一枚の中に同じ作品の曲がいくつも入ることになるので、ストーリーがつながって聴けるようにしました。ただ、ほとんどが目立つ曲ばかりなのでどういう順番にしても成立するとは思うんですけど、私がいいと思った順番はこれ、ということですね。
――流れという意味では、ディスクの最初と最後になる曲を選ぶのは難しかったのではないかと思うのですが?
栗林
すごく悩みましたね。ただ、「Rumbling hearts」を最初に持ってくるというのは決めていました。あとは、「最後にしてもいいOP」というのを何曲か自分で選んでみて、「これが最後に来るのがいいかな」と想像しながら選びました。「Shining☆Days」と「Yell!」はそうやって決めましたね。
――20位圏外だけど栗林さんが入れたかった……という曲はどれですか?
栗林
まず「eternity」がそうですね。OVA(『君が望む永遠 ~Next Season~』)のEDで、BGMでも使われていた曲なのですごく思い入れがありました。順位も低くはなかったので、許されるだろうと(笑)。あとは、「眠り姫」というキャラソンですね。これも20位には届かなかったんですけど、他の曲にはない雰囲気の楽曲なので、クリエイターとしてすごく気に入っていたんですよ。そんなに目立つ感じの曲ではないんですけど、やっぱりこういうアルバムって華やかな曲が上に来てしまうので、「音楽的にバランスを取れるな」と考えたというのもありました。でもやっぱり、自分が演じたキャラクター(涼宮 遙)のキャラソンというのはとにかく大きいですね。
つづく
栗林みな実『stories』インタビュー 2
「Rumbling hearts」を超える曲が出てきたことに驚き(栗林)
――投票結果を見て、まずどんな感想を抱きましたか?
栗林
一番初めに思ったことが、「Rumbling hearts」が一番にならなかったことがすごい驚きでした。
――というのは?
栗林
これを超える曲は一生ないだろうと思っていたので。やっぱり、デビューのきっかけになった曲でもあるし、『君のぞ』は私にとっても皆にとっても大きい作品だったと思うんです。作品の中での使われ方がすごく印象的でもありましたしね。だから、「STRAIGHT JET」が一番になったのはびっくりしましたし、すごく嬉しいことだと思いました。最新とデビュー作で1、2位を獲ったというのは誇らしいと思っています。投票ページを、毎日見ていたんですけど、100票ぐらい差があるまま、ずーっと「Rumbling-」は一番にならずに終わったんですよ。『IS』がすごく人気のある作品だったということもあるんでしょうけど、「こういうこともあるんだ」って感じでした。
――順位を見て、意外だと感じた曲は他にもありますか?
栗林
「Yell!」もそうかな。入れたかった曲だったんですけど、思ったより上ではなかったので入れました。それから「君が望む永遠」も意外でした。私はオリジナル曲を歌った人ではないので。
――オリジナルを歌ったのはrinoさんでした。
栗林
私が歌ったバージョンもシングル「マブラブ」のカップリングとして入っていて、ゲームで使われてもいたんです。でも、こんなに上位とは思わなかったですね。ただ、選ばれるだろうとは思っていたので、あらかじめrinoちゃんに連絡して、「アルバムに入ると思うんだけど大丈夫?」って確認したんですよ。そうしたら、「すごーい! 嬉しいよー!!」って喜んでくれました。他に意外だったところとして、アルバムのタイトルチューンが入ってくるとは思っていなかったです。「fantastic arrow」と「mind touch」と「dream link」が入ってきたんですけど、私の予想としてはもっと下でしたね。タイアップ物が上位に来ると思っていました。
――栗林さんの中では、「自分はアニソンシンガー」という意識が強かったんですね。
栗林
それはありますね。だから、オリジナル曲が人気だったのは意外でしたし、「wonderful worker」なんかは本当に驚きでした。
――でも、嬉しい驚きだった?
栗林
そうですね。あと、今思ったんですけど、バラードとアップテンポのバランスも良かったんですよね。「この人、アップテンポの人だよね」とは言われないような結果だったのも嬉しかったですね。常々、色々な曲を歌いこなせる人でいたいとは思っているので、「バラードは盛り上がらないから好きじゃない」とはならなくて良かったと思っています。
つづく
栗林みな実『stories』インタビュー 3
「ライブ」という存在は大きいんだなと感じました(栗林)
――投票結果全体を振り返っていただきましたが、それぞれの曲についてもお伺いしたいと思います。選ばれた曲の中で、栗林さんの印象に大きく残っている曲はどれですか?
栗林
やっぱり、まずは「Rumbling-」ですよね。初めての音楽の仕事でしたから。レコーディングから全てにおいて。
――今聴くと、もどかしい感覚などを覚えますか?
栗林
いや、歌としてもどかしく感じるというのなら、「I will」の方が感じますね。
――それはどのあたりで?
栗林
きっと、歌自体が「Rumbling-」よりも難しいんですよ。だから、「今歌ったらもっと楽に歌えるだろうな」とは思いますね。
――当時のことが蘇る曲を他にも教えてください。
栗林
「マブラブ」は、何回もレコーディングしたんですよね。2005年にシングルが再発されていますけど、それ以外にも、世に出ていないバージョンを含めて、結構録った曲なんですよ。
――ライブも含めると、何度も歌ってきた曲だと思いますが、歌い続けてきた中で印象が変わった曲というのはありますか
栗林
「翼はPleasure Line」ですね。
――即答ですね。
栗林
「翼は-」は作詞が畑 亜貴さん、曲が上松(範康)さんという楽曲なんですけど、『クロノクルセイド』のOAが、『君のぞ』(=『君が望む永遠』)の次のクールだったんですね。その頃は、『君のぞ』でキャラソンなども含めて、制作が続いていた時期だったので、自分が作らずに、歌だけで楽曲に関わるということがとても久しぶりだったんです。なので、「翼はー」は、「どうやって歌ったらいいんだろう」と頭で考えて、迷いながらレコーディングしたんですね。だから、一つのシングルとして完成させ、世に出したんですけど、自分の中ではやりきった感があまりなかったんですよ。勿論、作品としては成立させてはいたんですけど、自分のものに出来たという感覚が得られなかったんです。で、そのレコーディングって2003年の冬頃なんですけど、その頃の私はまだソロライブをやっていなかったんですね。それが、ライブで歌うようになってから、やっと自分のものになっていったという感覚が一番強い曲ですね。
――ライブを重ねることで自分のものになったと感じたポイントというのはあったんですか?
栗林
ありましたね。曲がロックっぽいじゃないですか? そういう曲をまだ歌いなれてなかったんですよね。「Rumbling-」も「Shining-」もポップスというか、ガツガツする感じのない曲なので。そういう曲なら、自分が元々持っているもので歌えてしまうんですけど、(「翼の-」は)元々持っていなかったものだと思うんですよね。曲をいただいた時も、それまでやってきた音楽とは全く異なる曲調やアレンジだったので、本当に新鮮でした。だから、ライブを繰り返して、飯塚(昌明)さんをはじめ、バンドのメンバーと一緒にステージに立っていくことで、自分が曲と一体化出来たというのはすごく感じています。投票結果を見ていても、ライブで演奏したことのある曲が上に来ているんですよね。「ライブって存在は大きいな」と思いました。
つづく
栗林みな実『stories』インタビュー 4
「自分が歌い手になったんだな」って(栗林)
――こうして投票結果を振り返ると、10年間のどの時期の曲も票を集めていて、コンスタントに人気曲を歌い続けてきたという印象を改めて受けました。
栗林
そうなんですよね。自分でも「こつこつやってきたんだな」って思います(笑)。こうやって曲目を見ていると、「自分が歌い手になったんだな」という実感が出てきます。ありがたいことだし、驚きでもありますね。こんなに長く歌って来れたことということが。
――栗林さんは、「アニメ好きなアニソンシンガー」という存在のはしりだと思うんですが。
栗林
はい、そうですね(笑)。
――アニメとの関わり方、自分の中でのアニメのポジションというのは変わってきましたか?
栗林
今は深夜にアニメがいっぱい放映しているじゃないですか? それを見ていて、OPをすっごく気にしている自分がいるとは感じますね。自分がただのアニメファンだった頃とは違って、「他の人はどういうOP曲を作っているんだろう」という見方をするようになりました。90秒という同じ条件で、どういう世界観を表現するのか、というところですよね。90秒間きっちりと歌を流したり、上手くまとめてあったりするOPを見ると、「こういうのもありなのか」と思います。イントロから始まるのと、歌始まりでは歌の分量が違ってきますし、サビを前に持ってくるのもありだし。絵もそういう視点で見ますね。
――曲に合っているとか?
栗林
とか「すごく動いているな」とか(笑)。昔は、キャラクターが可愛いとかそういう視点で楽しく見ていたけど、見方が変わってきましたね。「作りとしてこのOPはかっこいいな」という風に。そこはすごく変化があった部分だと思います。でも、普通にも見てますけどね。夜中でもすごく感動すれば、twitterでつぶやいていますし。
――そういえば、『あの花』についてつぶやいてましたね。それに霜月はるかさんがリプして。
栗林
あはは(笑)。そうです、そうです。はるかちゃんはノッてくれるんですよ、いっつも(笑)。でも、自分が関わったかどうかは関係なく、そうやっていいアニメに触れることが出来ると、「やっぱりアニメっていいよな、好きだな」と思えるし、「この業界で働けていてすごく良かったな」と、より実感出来ますね。
――一方で、歌手としての変化を実感することはありますか?
栗林
さっきも言ったんですけど、私はライブをやり始めたのが遅くて。
――2001年にデビューして、初ライブツアーは2007年でした。
栗林
そうなんです。イベントには色々と出ていたんですけど、お客さんの前でどうすればいいのか分からないままだったんですよ。だから、ソロライブを始めた頃は、自分のために時間もお金も費やして来てくれるお客さんに何を返していけばいいのか、答えが出せてはいなかったですね。でも、ソロライブを始めるようになって少しずつつかめてきたし、ライブが楽しくなってきたんです。だから、ステージへの意識というのは変わってきたと思います。
――では、11年目に突入する栗林みな実のこれからは?
栗林
ライブや表に出ることに関しては、まだまだ出来ていないことが多くて、とにかく経験を積み、パワーアップしていきたいと思っています。“作る”という面では、より幅広い音楽を生み出せる自分、求められたことにいつでも応えられる自分でいたい、そう思っていますね。
Text/清水耕司(超音速) 全文完